内容説明
韓国の「鳥の父」と呼ばれる元ビョンオ慶煕大学名誉教授は、現在の北朝鮮の出身だが、朝鮮戦争で父子は生き別れになり、元・名誉教授は韓国に逃れて鳥研究に打ち込んだ。それは父親の元洪九さんが鳥類学者であったためでもある。1964年、足輪をつけたムクドリを北朝鮮に向けて放し、この鳥を父が偶然発見した。その後、日本とロシアの研究者を介してお互いに無事を確認した逸話は、あまりにも有名だ。「アリランの青い鳥は」その実話を分かりやすく物語にしたノンフィクションである。
目次
第1章 悲しみの植民地(水鳥の楽園;兄弟の国 ほか)
第2章 日本語を使え(朝鮮の青年がマラソンで金と銅メダル;皇国臣民の誓い ほか)
第3章 独立のまぼろし(女学校の校長となる;シベリアムクドリの繁殖を発見 ほか)
第4章 朝鮮動乱(米ソの対立;金日成の野望 ほか)
第5章 幸福の青い鳥(韓国の自然はこれでいいか;野生鳥獣保護で急がれること ほか)
著者等紹介
遠藤公男[エンドウキミオ]
1933年岩手県一関市生まれ。小学校教師として主に山間部の分校に勤務。趣味の動物学で岩手においてコウモリの新種三、北海道で野ネズミの新種一、北上山地でイヌワシの巣を発見。日本野鳥の会名誉会員。2000年日本鳥類保護連盟総裁賞受賞。著書に『帰らぬオオワシ』(偕成社)日本児童文学者協会新人賞、『ツグミたちの荒野』(講談社)日本児童文芸家協会賞など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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- 和書
- 君らしくないね 角川文庫