感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひと
2
ブラックマンデー前からネットバブル崩壊までをアナリスト目線で綴った米国証券業界現代史。ハイテク業界が勢いをつけて成長していく中で、業界構造や主要プレーヤーが変化していく流れが興味深く描かれています。98年にソロモンが日興に資本参加した理由も透けて見えますね。また、本書ではあのリーマンは登場してこないのも面白い。バブルは市場参加者の欲望で大きくなりますが、仕掛人は必ずどこかにいるのです。欲望で眼鏡を曇らせずに株式市場と付き合える冷静さが必要です。やり直せるなら、またあの業界で働きたいか?自分はNOですね。2015/08/23
葵堂
1
ウォール街関係者の回顧録物には珍しく、極めて真っ当ともいえる論理に基づいて様々な職務を務めたアナリストの話。ITバブル前後の話がメインとなっているが、アナリストの本来の役割とそのうつろいゆく様等など、とても興味深い内容だった。2015/07/16
tomehiko2
1
面白い。1980年代半ばから1990年代初頭まで、つまりブラック・マンデー前夜からドットコム・バブル崩壊までを、前半は株式アナリスト(前職はAT&Tの技術者)、後半はベンチャー・キャピタリストとして生き延びた著者の物語は、その間のウォール街のダイナミックな拡張と変容を生き生きと伝えてくれ(ている気がする)。そういう意味では、マイケル・ルイス「ライアーズ・ポーカー」の後日譚のようにも読める。あの本みたいな皮肉もタップリあるし。一例: 「ご承知の通り、ここしばらくこのグループについては建設的に考えていて、投資2011/08/14