感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
s_i
2
外在性のレディメイド化、あるいは徹底した外在性の排除はウォーホルにとって不在によってうみだされる存在の神話作用の抵抗、つまり資本主義への抵抗の抵抗であり、それらが物語として鑑賞者に要請するチューニングの廃棄にあったと考えられる。だからウォーホルの表出させる死は物語化できない外在的な死ではなく(だからこそ私たちは死を意味として摂取し物語を産出できる)、物語化できないことに外在的な根拠をもつ死だった。2014/07/30
yu-onore
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「父の名」という形で現在のスタイルを確立するに至ったウォーホルは、現代資本主義のシステムという象徴界的なものへと執着する。缶の名前のような微小な差異は反復されることで一つ一つの意味は薄くなり、エントロピー増大的に死に向かう(この辺りはダントーの歴史観と関連しそう)。 ダンス絵画は、ポロック的なアンフォルムを無意味な指示によって解体しうるものというか。2021/02/23
葵
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アンディ・ウォーホルについては、布施さんの本で得た数ページ分の知識、影響を受けて作られたブランドの製品を京都市立現代美術館で見た、ってくらいしか知らなかったけど、ここで改めて解説されてめちゃくちゃ見識が深まった。個人的にファクトリーのくだりが興味深いな。2020/05/09
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