内容説明
グリーンヴォーはスコットランド・オークニー諸島の架空の島ヘルヤ島の村の名で、1960年代における防衛計画らしき「ブラックスター計画」によるこの村の離散、消滅を描く。村の人々はそれぞれに補償金をもらって立ち退くが、どういうわけかその後、その計画は中止されて島は囲いをめぐらされ、他の世界から封印される。しかし、10年後の「馬を扱う農夫の秘儀」を通じて、ヘルヤ島も再生の兆しを見せる。
著者等紹介
井川恵理[イカワエリ]
明治大学大学院文学研究科英米文学専攻博士前期課程修了。エディンバラ大学スコットランド研究所研究員として在外研究(1995‐96)。あざらしびとバラッドとの出会いをきっかけに、オークニー、シェトランド等スコットランドの島嶼地域における歌謡と言語文化、生活史に関心を持つ。名古屋短期大学助教授
山田修[ヤマダオサム]
早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。スコットランド、ダンディー大学にて在外研究(1988‐89)、スコットランド文学、特にジョージ・マッカイ・ブラウンに関する資料を収集。独協大学名誉教授
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