内容説明
本書は、「日本文化」(この列島の文化)の独自性・個別性が決して一元的に成立したものではなく、多元的かつ重層的に成立した「混成的」なものであることを、その根源にまで遡って明らかにしようとする一つのささやかな、と同時にかなり大胆な試みを基調とするものである。そして、多元的かつ重層的な「日本文化」が、今日、画一化の波にさらされ、まさに消滅の危機に瀕している現状を地域社会のフィールドの現場から、地域生活者の論理に即して語ろうとするものである。
目次
第1章 アユノカゼの誕生と歴史
第2章 古代における「アユノカゼ」の分布地域
第3章 漁業文化としての風名
第4章 鳥取県東伯郡泊村を中心とする「性質呼称」の意味体系
第5章 日本文化の多元性の衰微
第6章 漁業文化の多元性
第7章 「アイ(ノカゼ)」と「キタコチ」(キタゴチ)
第8章 出雲王権と「海の文化」
著者等紹介
室山敏昭[ムロヤマトシアキ]
昭和11年鳥取県倉吉市生まれ。昭和39年広島大学大学院文学研究科博士課程を単位修得の上、退学。鳥取大学助教授、広島大学教授を経て、現在、比治山大学教授。広島大学名誉教授
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