内容説明
旅の途中で立ち寄ったアフリカに魅きつけられて10年。ナイロビ暮らしのあれこれ、スラム街の人々の物語、ケニアの森に住む呪術師の話などなど。アフリカって奥深い。
目次
第1章 アフリカ日和(ナイロビ暮らし;サミーのハランベー;一枚の写真)
第2章 彼女のマタトゥ(ケニアの病院;アフリカのお産)
第3章 トタン屋根と青い空(黒い賛美歌;不思議な呪術の世界)
第4章 ンゴマの森の精霊たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
254
著者の早川千晶氏は「ウペポ~アフリカの風ネットワーク」の発起人として、ナイロビを拠点に日本とアフリカを繋ぐ活動を精力的に行っている。まずはこの人の強烈にして強靭なまでのヴァイタリティに驚く。とにかく行動の人である。なにしろ彼女はケニアの辺境のそのまた辺境の森のムガンガ(呪術師)から「ペポヘ」(精霊)に守られているとのお墨付きをもらったのだから。日本的な価値観とケニアのそれとは決定的に違うのだが、彼女はそれをいとも易々と(そう見えるだけで実はそうではないのかもしれないが)乗り越えていく。それはまさに⇒2022/07/20
ゆいまある
93
電子化待ってた(割に積んでた)。アフリカを旅行する内にナイロビに定住したエッセイ。アフリカものと言うと、暑い、治安が悪い、マラリア大変、食べ物が合わないなど、メンタル病んでいく人が多い中、何故か最初から馴染んで、大いに楽しんでる著者。大都会ナイロビで旅行関係の仕事に就いた経験からでもあるだろうが、不便なことは山程あれど、森と一体になって生きる良さや、時間の流れがゆったりしているところ、空の美しさなどが印象的。文章が滅茶うまい。コンゴで流行りのリンガラミュージックはケニアではダサいとは知らんかった。2022/12/04
宇宙猫
22
★★★ ケニアのナイロビでの生活を綴った本。海外生活は大変だけど、アフリカのように文化の違いが大きく行政力が弱いところでは、かなりのバイタリティとメンタルが必要だ。虫の話は読んでるだけで無理!無理!ってなる。楽しいと思えないと暮せなだろうな。とは言え発展著しいアフリカ、ネットと携帯が広まり随分変わっているかもしれない。2022/08/21
ユウティ
3
あーこの本わたしの読書ジャンルの新境地を拓いてくれたかも。最近アフリカ、アジア、アマゾンなんかの旅行記が好きでよく読んでいた。でもこれは旅行とは違う、そこに根を下ろして生活するということがどういうことかを教えてくれる。読めば読むほどわたしはこんな文化の違いすぎる地には住めないな〜と思うのだけど、だからこそ読んでいて楽しい。2017/09/08