内容説明
大正デモクラシーの薫陶を受け、ワシントン大学、イギリスのロンドン大学で政治学博士号を取得した安曇野出身の政治学者植原悦二郎。戦後の新憲法は、植原がすでに明治45年以来、繰り返し主張してきた内容―明治憲法は国民主権・象徴天皇制・責任内閣制を謳っている―になった。この事実は、当時の植原の主張がきわめて正当なものであったことを証明しているにもかかわらず、我が国の憲法学史上に植原の名前は記載されてこなかった。戦後を代表する憲法学者宮沢俊義・真の自由主義者清沢洌の憲法論にも触れ、現代に生きる憲法を考える。
目次
第1編 植原悦二郎の生涯と憲法論(新憲法の制定課程と植原悦二郎の憲法論;犬養毅と植原悦二郎;植原悦二郎の生涯 ほか)
第2編 憲法学者宮澤俊義教授の足跡(生い立ち;助手・助教授時代;受難と忍従 ほか)
第3編 リベラリスト清沢洌の思想(唐人お吉と新渡戸稲造;清沢洌と石橋湛山;黄禍論への対応 ほか)
著者等紹介
高坂邦彦[コウサカクニヒコ]
1941年長野市生まれ。2000年3月穂高町立穂高中学校長を最後に退職(1979年~1980年東京大学法哲学研究室内地研究員)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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