内容説明
「幻の指揮者」と言われ、多くのクラシック・ファンが待ち焦がれ、4度の来日公演で聴衆をすっかり魅了したレニングラード・フィルの常任指揮者エヴゲニー・ムラヴィンスキーと身近に接した著者が、知られざる巨匠の実像とその音楽の秘密を明らかにする。
目次
第1楽章 「幻の指揮者」
第2楽章 消え去った「幻」
第3楽章 楽屋のマエストロ
第4楽章 最初で最後の誕生パーティー
第5楽章 古都の挽歌
終章 心の中に生きるムラヴィンスキー
著者等紹介
西岡昌紀[ニシオカマサノリ]
1956年東京生まれ。内科医(神経内科)。クラシック音楽のマネージャーである父親を通して、リヒテル、ムラヴィンスキー等との知己を得る。インターネット上で、小説「神の丘」、「カフカの墓」、「ルーズヴェルトの亡霊」、「遠野に現れたイエス・キリスト」、評論「オーケストラの政治学」、童話集「子供の為のお話」などを執筆、配信中
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感想・レビュー
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sakamoto
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ムラヴィンスキー好きの著者が、楽譜が読めない人間にもクラシックを楽しめるような思い出話が詰まった1冊。クラシックを楽しむといった類いの本は楽譜が読めないと「門前払いです」という控えめな体を装った上から目線な感じの本が多いが、この本は一切楽譜が読めなくても楽しめる。単に、ここがよかった、この曲がよかった、よくわからないけれども感動した、そういった知らなくても気がつく「良さ」を素直に思い出させてくれる内容である。個人的には、楽譜が読めなくても、クラシックに詳しくなくても「あ、いいな」と思う事をもっと素直に認め2014/03/12
くらぴい
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ムラヴィンスキーがソ連の名指揮者と言われているが、出自が貴族で、才能が驚異的、規律ある指揮ふりで、楽団の演奏が異様に統率されてました。地元で50年腰を落ち着け、練習は徹底的だったのは語り草となっています。