内容説明
アメリカでは歴史的に見て、外交・軍事政策をめぐる大統領と連邦議会の支配力は振子の運動のような動きをしてきた。本書は、議会復権の第四期といわれているヴェトナム戦争とウォーターゲート事件から、9・11同時多発テロ事件の時期まで、アメリカの外交・軍事政策の形成における大統領と連邦議会の活動を、戦争権限に焦点を合わせてまとめた労作である。
目次
アメリカの政軍関係と外交の伝統
第1部 アメリカ合衆国における戦争権限(アメリカの連邦議会と大統領の戦争権限;戦争権限における諸問題)
第2部 冷戦下におけるアメリカの外交と政軍関係(冷戦下におけるアメリカの安全保障と戦争権限の問題;冷戦変容期におけるアメリカの東アジア外交と戦略 ほか)
第3部 冷戦終焉後の外交と政軍関係(冷戦期におけるアメリカの軍事力行使の実態と分析;ブッシュ政権の国家戦略と軍事力行使 ほか)
第4部 アメリカの対外政策決定過程(国防政策の決定機構と決定過程;政策決定の事例―レーガン政権における対外政策決定過程)
第5部 国際社会における軍拡の構造と軍縮への課題(冷戦下における軍拡の国際的影響と軍縮問題;冷戦終焉後の核軍縮 ほか)
終章にかえて 今後の外交・軍事政策形成における連邦議会と大統領
著者等紹介
宮脇岑生[ミヤワキミネオ]
1938年北海道美幌町に生まれる。1965年立教大学法学部卒業。同年国立国会図書館入館。1986年国立国会図書館調査及び立法考査局外務課長。1991年専門資料部長。1995年総務部長。1997年副館長。現在、流通経済大学法学部教授、中国遼寧大学外国語学院客員教授
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