内容説明
二人は同時代人であり、交友も親密であった。しかし当然ではあるが、決して同質ではなかった。田中正造が内村鑑三をどうとらえたか。特に内村と政治のかかわりを中心に据えて見ると、内村の信仰・宗教の内実があらわになる。個性豊かな巨人二人、内村鑑三と田中正造を取り上げた労作。
目次
第1部 内村鑑三、その政治観の変遷をめぐって、―特に田中正造との関連において(二人の交友の中で;田中の「聖書を棄てよ」をめぐって;内村の「政治ハクソダメ」をめぐって ほか)
第2部(A) 田中正造と新約聖書、そしてキリスト教?(田中の文言に表われている新約聖書)
第2部(B) ニーチェにおけるキリスト教批判の核心(はじめに―方法と課題;生の否定としてのキリスト教(肉体を軽蔑し、死へいざなうもの)
反自然としてのキリスト教)
著者等紹介
大竹庸悦[オオタケヨウエツ]
1930年、宮城県に生まれる。東北学院大学、関東学院大学、東京神学大学院博士課程中退、1960~62年シカゴ大学大学院留学、関東学院大学、道都大学を経て、流通経済大学名誉教授(現在)
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