感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ののまる
20
誰からも命令されなくなる生活に終止符を打とうと自殺しようとする女性に、定年退職祝いとして五年日記が送られる。その日から日記が彼女の命令者となる…。日記を相手に自分を見つめ直す老女の静かな物語なのかな?と思っていたら、とんでもなかった。孤児院での虐待の記憶がフラッシュバックし、途中は男性ブライアンが主役?と思いきや、最後はもう狂気です。最後の日記の命令に、ぞわーっと鳥肌立ちました。日記の前と後と、どっちが幸せだったのだろう。ぐいぐい読みました。【ブッカー賞最終候補作品】2015/06/29