出版社内容情報
この本は、242編の「ことわざ」や「たとえ」の類とその解説から成っています。しかし『日本語ごっこ』という書名からお分かりのように、昔から伝わる「ことわざ」ではありません。その「ウラ」の世界がこの本の中に広がっているのです。「パロディー」だけでも「風刺」だけでもない不思議な世界が味わえます。読めば、きっと笑いと発想の転換を呼び起こしてくれるでしょう。いま、あなたの目の前に広がる現実だって、違って見えるようになるかもしれません。
003●花
039●鳥
073●風
107●月
130●あとがき
138●索引
148●[上巻]索引
●ばか値の花(高嶺の花=見えるだけで手が届かない。)
母の日のカーネーションのこと。この日ばかりは、日ごろ子どもたちの小遣いの遣い道に口うるさい母親も、「こんな高いお花買ってきちゃって、ばかね」とは言わないのである。
●子どもはなぜの子(子どもは風の子=子どもが外で元気に遊ぶこと)
「お父さん、お陽さまってなんで明るい昼間なんかに出て来て、暗い夜に出て来てくんないの?」と聞かれた友人は、かなり長時間考えた末、「お父さんのせいじゃないよ」と答えたそうである。
●民放ひま閑なし(貧乏閑なし=貧乏人は生活や仕事に追われ、暇がない。)
民放テレビを見ていると、実にたくさんのCMが流れている。
赤ちゃんが笑っているCMのあとに霊園のCMが流れたり、ビッグ・ハンバーガーのCMのあとにダイエットのCMが流れたり、もう何でもありである。
今に、金にさえなれば他局の番組紹介まで流し出すかもしれない。
●男やもめは九時に泣く(男やもめに蛆が湧く=再婚しない男は身辺が不潔。)
あるテレビ局が行なった、一人住まいの独身男性への番組アンケート調査結果である。
『夫婦っていいな子どもっていいな、家族揃
◎ここがポイント
・「ことわざ」の類のただのパロディではありません。現代を「風刺」しただけのものでもありません。それらを含みこんで、かつてなかった世界が眼前に広がります。
・「いろはうた」や「いろはたとえ」など、優れたことば遊びの伝統のある日本。その伝統を踏まえて、詩人である著者が日本語を駆使して、現代版のとっておきのことば遊びを展開し、読めば思わず声を挙げて笑うオモシロさ。気分転換に最適なのはウケあいです。
・そのうえ、もとになった「ことわざ」の類の一般的な意味や意味や使われ方も掲載。ホントウのことわざの意味にもふれることができて、日本語の世界も広がります。
◎こんな人にお薦め
・人生に疲れてやる気が出にくくなっている人。
・人間関係がわずらわしくて、どこかへ逃げ出したい人。
・もっと笑いたい、でもお笑い芸人の芸は馬鹿馬鹿しいと思っている人。
・アイデアに行き詰まって、ものごとが進まず、発想の転換をしたい人。
・日本語やことばに興味があって、それをもっと磨きたいという人。
……などなど、多様な人のお役に立つかも。
内容説明
ことわざ、パロディー集。
目次
花
鳥
風
月
著者等紹介
森真紀[モリマサノリ]
1950年、東京上野に生まれる。国学院大学文学部哲学科卒業。主に、ドイツ観念論を学ぶ。学びつつも興味は文学、音楽へと傾いてゆく。作曲の分野では、ハロージャンボ音楽フェスティバル最優秀グランプリ受賞。NHK最優秀賞三度受賞、クレヨンハウス『音楽広場』賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。