内容説明
「あの情報が表沙汰になったら困るんだ。早急に破棄しろ!」次期総理大臣を派閥から選択するための条件を叩き突けられた法務大臣坂本秀吾は、検察庁に通信傍受中止の圧力をかけようとした。その渦中、その情報を入手した関係者が次々に殺害され、組織的薬物取引事件として開始されたはずの通信傍受が殺人事件捜査へ移行する。しかし、事件解明に従い、意外な事実関係が浮上しはじめる。省庁再編で反撃する特殊法人、日本のエネルギー業界を牛耳ろうとする暗躍者、それを支援する高級官僚の存在だった。人の命までを奪う情報とはいったい何か?そして、その情報解読の鍵を握る唯一のツール「乱数表」の行方は―?現役弁護士の著者が明らかにする法律の盲点、ここに全貌を現わす。