内容説明
各地を巡錫した円空(一六三二~一六九五)の生涯は、修行と布教のための造像に貫かれている。あらゆる木を材料にして彫った神仏像は、微笑みの中に霊力が付加されている。機械と効率が幅を利かす現在、自然と共生し、子供と遊び、お味噌の匂いのする円空仏のぬくもりが再び求められているのではないか。円空仏はまさしく庶民生活の中に息吹いている。
目次
第1章 造仏以前(寛永九年・一歳~寛文三年・三十二歳)(出生について;出家について)
第2章 円空仏誕生(寛文三年・三十二歳~寛文九年・三十八歳)(極初期の円空仏;北海道の円空仏 ほか)
第3章 円空仏開眼(寛文九年・三十八歳~延宝七年・四十八歳)(寛文後期の円空仏;奈良県・三重県の円空仏 ほか)
第4章 円空仏展開(延宝七年・四十八歳~元禄八年・六十四歳)(白山神託宣;関東の円空仏 ほか)
第5章 庶民の信仰・円空仏(円空の生涯;円空の本願 ほか)
著者等紹介
小島梯次[コジマテイジ]
昭和41年名古屋大学文学部美学美術史卒業。円空学会理事長、全国木喰研究会評議員、愛知県史文化財部会特別調査委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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