内容説明
本書は、縄文時代前期の奥東京湾沿岸域を舞台とした環境に対する人間の側からの働きかけとそのもとで取り結ばれる社会的な諸関係についての研究、あるいはその所与の環境下における一定の技術的な制限のもとでの労働過程、社会的な過程の組織化、また環境、技術、社会の「連関」へのアプローチである。
目次
第1章 セトルメント・システムの素描(セトルメント・システム論の方向性と射程;羽生集落論とセトルメント・システム論の射程 ほか)
第2章 集落と生業(居住システム;前期奥東京湾沿岸の集団構造 ほか)
第3章 広場の社会学(環状集落・定型的集落あるいは縄文モデル村;狩猟系遺跡・非狩猟系遺跡 ほか)
第4章 環境・貯蔵経済・儀礼―奥東京湾沿岸社会の展開
第5章 乳棒状磨製石斧の出現(磨製石斧の起源問題と「真正の」磨製石斧の出現;中期的な打製石斧の出現 ほか)
著者等紹介
小川岳人[オガワタケヒト]
国学院大学文学部史学科卒業。同大学文学研究科博士課程後期終了(日本史学専攻)終了。1999年博士(歴史学)。1968年埼玉県大宮市生まれ。現在、かながわ考古学財団勤務
小林達雄[コバヤシタツオ]
国学院大学文学部教授
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