内容説明
本書は、我々人間が水とどのような関わりをして、自然と闘い共存してきたかを先人の足跡をたどりながら、先人の知恵や水の尊さを実地検証することによって、我々が最も関心を抱いている自然保護や地球環境保全をどのような形で次世代へ継承すべきかを、農業用水の歴史的側面からのアプローチを行ったもの。自然保護や地球環境保全は環境学や自然科学の側面からの考察ではなく、我々先人の足跡を辿ることによって、水の尊さや水の偉大さ等を知り、稲穂の国のあるべき姿を農業用水の歴史を通して自然保護と自然の景観保存などの再考を促したく、その題材として黒部川扇状地の農業用水を一つのモデルに選んだ。
目次
1 黒部川と黒部川扇状地
2 黒部川扇状地における農業水利の発達過程
3 山田新用水
4 宮野用水
5 十二貫野用水
6 十二貫野用水にみる先人の知恵
7 愛本新用水・明日用水
8 黒部川沿岸用水合口事業
9 黒部川沿岸用水路の改修
資料編
著者等紹介
越前久松[コシマエヒサマツ]
1920年生。富山県師範学校本科第一部卒業。富山県内の小中学校の教職を経て黒部市桜井中学校長等を歴任し退職。黒部市史編集専門委員、黒部市文化財調査委員、黒部市図書館協議会委員、黒部市博物館展示構想委員等を歴任。現在、中央学院大学地方自治研究センター客員研究員、日本黒部学会会員。著書に『大布施村誌』(編集主任・大布施振興会発行1985年)、『黒部市史(資料編)』(共著・黒部市発行1994年)、『十二貫野用水』(共著・丸善プラネット刊1997年)
佐藤寛[サトウヒロシ]
1953年生。中央学院大学卒業。電気通信大学大学院情報システム研究科博士課程前期修了。現在、中央学院大学地方自治研究センター助教授、日本黒部学会会員。著書に『清流保全条例の研究』(共著・丸善プラネット刊1989年)、『十二貫野用水』(共著・丸善プラネット刊1997年)、『原典宇宙法』(共著・丸善プラネット刊1999年)
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