内容説明
野生動物としてのエゾシカは、どのように認識されているのか。可愛いバンビのまなざしに感情移入して目をそむける方、こうした共生策は邪道だと目をむく方、激増の背景や日本以外の現状を知りたい方、対策に追われながら解決の糸口を見いだせない方…。本書には、さまざまな問題を引き起こしているエゾシカとわれわれ人間が折り合いをつけるための方策が述べられている。著者が北海道農政部に提出した「エゾシカ有効活用実態調査報告書」(1998年3月)をベースに最新のデータを加筆し、作成されている。
目次
1 わが国の現状と問題点(エゾシカの爆発的増加;追いつかぬ被害対策)
2 有効活用されているヨーロッパのシカ類(英国スコットランドの先進的保護管理;ドイツの伝統的保護管理;ハンガリーの狩猟産業的保護管理;ヨーロッパの鹿肉処理と流通 ほか)
3 エゾシカの有効活用と地域活性化に向けて(ハンターの一次処理;肉処理拠点施設の必要性;エゾシカ協会の創設を;ハンティング・ビジネスとまちおこし ほか)