内容説明
本書は、中島教之が稀有の詩魂で綴った遍歴求法の旅の記録である。
目次
旅はここから(高尾神護寺;異相の本尊薬師如来)
物差しを捨てろ(高山寺と明恵上人;西行との出会い)
うどん供えて母よ(漂泊の俳僧・種田山頭火;もう一人の放浪俳人・放哉)
地蔵盆の頃(湖北の春;ますほの小貝)
早春の斑鳩にて(三経義疏;法華経と聖徳太子;十七条憲法)
まつろわぬ民の山河(重圧に堪えたほほみえ;もうひつとの毘沙門天)
愚を見つめて生きる(良寛の涙;昼あんどん;修行時代)
湖水の風に吹かれて(一休という男;修羅の時代の仏法者)
花の下にて春死なん(西行の出家;西行の「花」;蝉しぐれの弘川寺)
冥府からの旅だち(山狭の温泉郷;捨て聖;一遍;信・不信をえらばず;再生信仰の聖地)
日蓮の歩いた道をゆく(時代の子・日蓮;日蓮最後の旅;日蓮の苦悩)