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出版社内容情報
●
鼻からスコープを入れる内視鏡検査をご
存知ですか? いま、被検者の圧倒的な
支持を得ている安全な内視鏡検査として、
非常に注目されています。
●
本書では、この経鼻的胃内視鏡検査の基
礎知識、利点と弱点、検査の実際がコン
パクトに解説されています。
<巻頭言より>
巷には「胃カメラは辛い検査」という伝説的な噂がある。(中略)
経鼻挿入は学会賞を貰ってもよいほどの素晴らしいアイディアである。この手技を普及させ
て、巷の胃カメラ伝説を打破することは、我々内視鏡医の義務であるとすら考える。(中略)
本書は、経鼻内視鏡検査の基本手技を公開する手引き書である。この方面に先駆的に取り組
んできたパイオニア達の、篤いメッセジ−が込められたマニュアルである。職人芸的な手技は
不要、実際の検診や実地診療の場で直ぐに導入できるテクニックを簡明に紹介している。編集
の基本的精神は、安全で患者にとって楽な検査、しかも正確な診断ができる検査体系を目標
にして、各執筆者が分担して記述したものである。われわれの手技と精神を、関西から全国、
そして世界に発信するための第一歩となるように、大いなる期待を込めた小冊子である。 (多
田正大)
<はじめにより>
我々は、経鼻挿入方法の確立、鼻腔麻酔の一般化、診断能力を含めた経鼻的胃内視鏡検査
の様々な疑問に関する討論の場として経鼻的胃内視鏡研究会(in関西)を立ち上げ、多くの先
生方のご協力を得て、2回にわたり開催してきた。今回、これまでの研究会での討議内容をふ
まえ、研究会世話人が中心となり、『経鼻的胃内視鏡検査の手引き』の出版となった。本書が、
経鼻的胃内視鏡検査に興味のある方、これから経鼻的胃内視鏡検査を予定されている方の
みならず、現在、経鼻的胃内視鏡検査を行っている先生方、パラメディカルの方々にも、患者
さんにより苦痛の少ない安全な内視鏡検査が提供できる一助となることを期待する。 (世話人
一同)
内容目次
1.
経鼻的胃内視鏡検査とは ―歴史と現状―
1.
経鼻的上部消化管内視鏡検査とは
2.
歴史と現状
3.
経鼻法を始めた経緯
2.
経鼻的胃内視鏡検査の利点と弱点
1)
胃透視との比較
1.
経鼻的胃内視鏡検査法の受診者への身体的負荷
2.
胃癌発見率は胃内視鏡検査法が胃透視法より優れている
3.
胃癌発見に関する費用効果は、胃内視鏡検査法が胃透視法より優れている
4.
経鼻的胃内視鏡検査は胃透視と比べ時間がかかる
5.
経鼻的胃内視鏡検査法の管理体制
2)
経口胃内視鏡検査との比較
・苦痛軽減
1.
経口的胃内視鏡検査の苦痛の要因
2.
経鼻的胃内視鏡検査の苦痛軽減の要因
3.
経鼻的胃内視鏡検査後の評価アンケート結果
4.
アンケート結果による経鼻的胃内視鏡検査客観的評価
・成功率、操作性、安全性
1.
成功率
2.
操作性
3.
安全性
・診断能力
1.
観察能力
2.
生検診断能力
3.
経鼻的胃内視鏡検査に必要な基礎知識
1)
使用機器
1.
FTS(フジノン東芝ESシステム)
2.
OLMPUS(オリンパスメディカルシステムズ)
3.
PENTAX(ペンタックス)
2)
使用薬剤
1.
消泡剤
2.
胃内粘液溶解除去
3.
胃蠕動抑制
4.
胃蠕動抑制
5.
血管収縮剤
6.
表面麻酔剤
3)
鼻腔・上咽頭の解剖と最低限知っておくべき耳鼻咽喉科疾患
1.
鼻腔・咽頭の解剖
2.
経鼻的内視鏡施行時に注意すべき耳鼻咽喉科(特に鼻副鼻腔・上咽頭)疾患
4)
耳鼻咽喉科的に禁忌とすべき症例
1.
適応・禁忌
2.
アスピリン喘息
3.
危険を回避するために―問診―
4.
経鼻的胃内視鏡検査の実際
1)
前処置・麻酔
1.
経鼻的胃内視鏡検査における前処置・麻酔の手順
2)
経鼻的挿入法
1.
経鼻的挿入法の特徴
2.
前処置・麻酔
3.
検査時の体位
4.
挿入鼻腔
5.
挿入ルートの新たな提唱と挿入の実際
6.
挿入ルートの検討
7.
経鼻的胃内視鏡検査の挿入のこつ
8.
内視鏡抜去時から検査終了後の注意点
3)
観察と組織採取の注意点
1.
(極細径)経鼻的胃内視鏡の解像度
2.
経鼻的胃内視鏡レンズ面の洗浄
3.
胃内視鏡検査観察時の霧雨状態
4.
近景撮影時のハレーション
5.
経鼻的胃内視鏡の捻り操作の追従性
6.
生検鉗子の選択
4)
施行時の看護
1.
アナムネーゼ聴取
2.
前処置
3.
モニター類装着
4.
ベッドサイドでの患者介助
5.
生検などの施行介助
6.
リカバリー室への移動
7.
検査後の指示内容の説明
5)
偶発症と対策
1.
鼻出血
2.
アレルギー(アナフィラキシー)反応
5.
機器取り扱いの注意点
1.
取り扱い
2.
洗浄方法
3.
検査直前の確認
4.
耐久性



