出版社内容情報
防大劣等生がいかにして陸上自衛隊最高位(陸将)まで上りつめたか。永年の訓練と経験を知恵に高めた人生哲学を解説。
まえがき 一人で大成はなしえず、わが幸運なる人生に感謝
第一章 人生を幸福と思うために
第一節 自分の人生哲学をしっかりもとう
第二節 四つの言葉をいつも胸に秘めて
第三節 人の世の構図を認識する
第四節 理論的思考をする
第二章 人生を充実させるために
第一節 目的を明確にして、目標を確立する
第二節 発想の転換をする
第三節 向上心を忘れない
第四節 計画・実行を成功させる要訣
第三章 人生に余裕をもつために
第一節 自己心理の形成
第二節 自己点検十ヵ条
第三節 戦術的思考のすすめ
第四節 思考の転換
第四章 人生を楽しむために
第一節 三つの戒め理論
第二節 多趣味こそ人生の醍醐味
第三節 遊びの効用と楽しみ方
第四節 時間の効率的活用術
第五章 人生のテクニック向上のために
第一節 人間関係
第二節 立身出世
第三節 経営発展
第四節 資格取得
第五節 勝負事
〔あとがき〕
昭和三十九年三月三十日、佐賀駅のプラットホームで、初めて親元を離れて全寮制の大学に行く私を見送る母が、私の両手をしっかり握りしめて、
「あなたは生まれた時から胃腸の弱い子だった。努力をして強く育ったことは立派なことだけど、元々は弱い子、体は小さいし、正式合格でなく補欠で入るのだから、つとまるだろうかと心配でたまらない。決して無理をしないように……」
と言って泣いていました。
四月一日着校、五日入校式、晴れて防衛大学校学生となったわけです。
父が帝国陸軍将校(幹部)だったことから、防大一本槍できましたが、現役時不合格、一年浪人後も不合格。当時の国立一期校、二期校は合格したが防大だけはどうしても歯が立ちませんでした。
その私は「ニュウコウヲ キョカス、四ツキ一ヒ一〇〇〇マデニ チャッコウサレタシ」の一通の電報により入校したわけです。
入校するまで大変だったが、入校してからはもっと大変でした。学科の授業についていけずに「世の中にこんなに頭の良い集団があるのか」と思ったものです。
(つづく……)
目次
第1章 人生を幸福と思うために―ストレス半減・幸福感倍増(自分の人生哲学をしっかりもとう;四つの言葉をいつも胸に秘めて ほか)
第2章 人生を充実させるために―失望感皆無・充実感倍増(目的を明確にして、目標を確立する;発想の転換をする ほか)
第3章 人生に余裕をもつために―悩み解消・余裕感倍増(自己心理の形成;自己点検十ヵ条 ほか)
第4章 人生を楽しむために―経費節減・楽しさ倍増(三つの戒め理論;多趣味こそ人生の醍醐味 ほか)
第5章 人生のテクニック向上のために―労力半分・成果倍増(人間関係;立身出世 ほか)