内容説明
商品の魅惑と横暴さによって見えなくされている“資本”、それは「利子生み資本」とは異なる「つつましやかな資本」の可能条件である。「利潤」を生む資本と「剰余価値」を生む資本とを区分し、原発危機・経済危機を産みだしている悪しき「ふとどきな資本」に分水嶺を設定し、物象化の構造化された諸構造を超えていく自己技術と資本パワーを示す、画期的な書。場所資本、環境資本、文化資本の理論場を切削する。
目次
0章 物象化の現在―物象化の問題構成
1章 廣松渉の物象化論―物象化の本質構造
2章 商品の物象化
3章 制度の物象化―制度化・サービスの物象化:制象化
4章 社会の物象化―規範・規則の物象化:社象化
5章 現実の物象化―「もの」の場所における心性/幻想の物象化構造
6章 物象化に対する通道―自己技術と資本の場所
結章 資本の転化―資本パワーと資本者
著者等紹介
山本哲士[ヤマモトテツジ]
1948年生まれ。東京都立大学大学院人文科学研究科、博士課程修了。教育学博士。政治社会学、ホスピタリティ環境設計学。信州大学教授、東京芸術大学客員教授をへて、現在にいたる。文化科学高等研究院ジェネラル・ディレクター。1975年、イバン・イリイチが主宰したメキシコのCIDOCへ遊学。1986年より『季刊iichiko』編集・研究ディレクター。1988年「文化科学高等研究院EHESC」を設立、2001年「スイス・ジュネーブ国際学術財団F・EHESC」として登記、ジェネラル・ディレクターをつとめ、現在にいたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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