感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひつまぶし
2
どうやら講談社新書の元となった本で構成も似たり寄ったり。いろんな論者の異同が事細かに対照されてコミュニタリアニズムのアピールに用いられるが、結局コミュニタリアニズムの実体がよくつかめない。日本社会に応用できる思想として検討したいからこそ、最後の第4章があるのだろうが、可能性を示唆するにとどまっていて、やはり実像がよくわからない。「第三の道」との関連を論じた第3章もめちゃくちゃ詳しいのだが、それで何を示したいのかよく分からなかった。本人に実証研究をやれとは言わないがせめて分析枠組みになるものを示して欲しい。2024/12/19
デンプシー
2
まあまあ面白かった。良かった点は、共同体主義の全体像や似た考え・対立概念との比較を精緻に行っていて理解が深まったという点と、代表的な論者について部分的ながらも理解ができた点。微妙だった点は、「〇〇は△△主義者か」みたいな、自分にとってはあまり興味のない論点にも結構深入りをしていて、しかも議論が結構枝分かれするので、何を論じているのかわからなくなることが度々あった点。また、筆者はかなり共同体について力を入れて論じているが、それは共同体主義の一要素でしかなく、自分としてはもっと別の要素に触れてほしかった。2022/05/24
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