内容説明
江戸時代初期に活躍した俵屋宗達のユーモラスで個性的な絵、江戸中期に人気を集めた尾形光琳の大胆で力強い絵、そして、江戸後期に脚光をあびた酒井抱一のやさしく細やかな絵、琳派を代表する三人の絵師たち。それぞれに工夫をこらした画風がこの一冊で堪能できます。子ども~おとなまで。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
78
図書館本 抱一の絵が特に好み。梅雨の時期の草花の移り変わりを描いているのですがかなりの観察力の高さを感じ取りました。感性だけでなく観察力がないとあの絵は描けませんね、たぶん。2019/10/05
シャトル
51
「子ども〜おとなまで」おはなし名画シリーズ。琳派を世に広めた功労者三人の絵師「俵屋宗達」「尾形光琳」「鈴木抱一」のおはなし。児童書なので漢字にはルビつき、内容は簡単な略歴と代表作の解説。大判図書ならではの迫力ある図録はとても綺麗でワクワクもの。三人それぞれの「風神雷神図」、養源院「宗達筆、襖絵」、国宝「光琳筆、燕子花図」などなどオリジナルを観た作品が多く収録されており感慨深い。2015/05/10
おゆ
18
代表作に絞った図版は少ないが大きく、解説は簡潔かつ大きな文字で、小学生にも読み通しやすそう。「旅」というタイトルに期待する奥深さはないけれど、琳派と一括りで呼ばれることも多い三絵師の、共通点と個性を並べて味わうにはこのシンプルさが功を奏する。宗達の勢いと力強さ、光琳の絢爛と先鋭、抱一の渋味と端正に、それぞれこの絵師こそが最高だと唸らせられる。難を言えば、光悦をここに加えてほしかった。さらには相伝ではなく私淑と傾倒により流派と見做されたことの、特異な魅力をもっと推してほしかった。うーん、食い足りない!2018/06/21
こぽぞう☆
14
図書館本。図書館に来る度に1冊ずつこのシリーズを。おおらかな宗達、華やかな光琳、繊細な抱一。やっぱり抱一が好きだな。2020/01/08
もも助
10
前半は子ども向けに優しく、後半は私のような絵画に詳しくない大人の好奇心も満たしてくれる解説。風神…確かに縄跳びみたいに見えてきた。屏風絵の平面と、折って立てた時の違いもなるほどと納得。光琳の「紅白梅図」の構図のしかけにも驚いたが、最も感動したことは、抱一が光琳の「風神雷神図」の裏に描いた「夏秋草花図」のしかけ。この絵そのものが魅力的で一番興味を覚えていたのだが、表との関連性、対照性を知ったら、さらにこの絵が好きになった。2016/08/05
-
- 和書
- 渋沢栄一検定公式テキスト
-
- 和書
- 新訳紅楼夢 〈第6冊〉