感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
3
盟友F・ハイエクに影響を与えた著者の自由論はハイエクとは異なる。両者ともに共産主義や全体主義の政府が採用するトップダウンの設計思想に反対した。が、個人の自由からなる市場の自生的秩序を重視し、同じ秩序の市場を求めつつも、著者はハイエクのように政府の介入を最小化しようとせず、時にその介入も容認する。著者は自由を私的/公的の2タイプに分け、全体主義下でも私的自由は存在するが、公的自由は消滅すると考えた。著者は自由を欲望のみならず知にも与える。自由社会には公的な法と科学の秩序の自由の擁護が必須となると著者は言う。2020/08/25
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- 和書
- 20ぴきのおしょうがつ