内容説明
赤い惑星、火星。はるか彼方にあって、しかも地球に最もよく似たこの惑星は、遠い昔から人類の想像力をかきたててきた。97年の夏には、パスファインダーに搭載された小型探査車ソジャーナーが、その最果ての大地を探査し、世界中の目を釘付けにした。本書は、この魅力的な惑星に関する最新情報や、探査を支えた科学技術、今後期待される新発見を詳しく紹介した、火星研究の決定版である。125点以上のカラー写真と、パスファインダーが着陸地点で撮影した8点の立体のパノラマ画像により、驚異に満ちた未知の世界が息をのむ迫力で再現されている。著名な科学ジャーナリスト、ポール・レイバーンによる厳密な本文と、パスファインダー・ミッションの主任科学者マシュー・ゴロンベックによる洞察力に富んだ解説によって構成されている本書は、この赤い惑星に魅せられてきた人類の歴史と火星探検の現状を紹介し、宇宙の彼方から届いた驚異の映像を分かりやすく解き明かしている。
目次
序章 「探査データが入ってこない」
第1章 人類を魅了する惑星
第2章 最初の宇宙探査計画
第3章 火星への軟着陸―バイキング・ミッション
第4章 火星探査の新時代 パスファインダー計画
第5章 火星に生命は存在するのか
第6章 これからの火星探査