内容説明
新たな地平をと熱い思いで疾走し続けたすとりっぷ屋人生。それもどうやら先が見えてきた。時に、新風営法施行前夜。それでは、レッゴーミュージック。
目次
ストリップとの遭遇
温泉ストリップ
いきなり社長になった
企画集団『DXブレーン』
マリ千鶴との出会い
「マッチ売りの少女」
「ポラロイド・ショー」
なんで本番やるのか
ニューヨーク公演に賭ける
複雑至極な人事のからくり
ついの俺も逮捕
芸能プロダクション設立
シアターパラダイス
シアター・ニューモダンアート
「ラスト・ストリップ」
著者等紹介
川上讓治[カワカミジョウジ]
写真家。1950年島根県浜田市生まれ。大阪芸術大学芸術学部写真学科を中退後、76年にストリップ小屋「新宿モダンアート」に投光係として就職。79年『DXブレーン』を結成し、ストリップ興行師として独立。2007年に廃業するまで、ショーアップした企画モノのストリップを次々に考案、プロデュースした。アングラ劇団、前衛舞踏との接点も多く、ストリップ、演劇、SMが融合したユニークなジャンルを確立したことでも知られる。この間、亜細亜大学法学部、大阪芸術大学大学院(写真専攻)に社会人入学する。以後、写真展を精力的に開催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Meroe
1
華やかなりしストリップの終わりのころその世界に入り、性器やセックスを見せるだけでない新たなショウとしてのストリップを模索した著者の記録。大前提としてストリップは違法なもので、それをビジネスとしてやりながらいつもぴりぴりしているということが印象に残った。ストリップ全般というより著者が関わったものだろうが、舞踏や前衛演劇の世界が出演者を提供していたということも興味深い(アングラの人たちはそうして稼いだお金でインドを目指した…らしい)。写真も面白いのに本文の該当箇所とずれて入っているのが残念。2015年。2016/01/17
Natsuhiko Shimanouchi
0
昭和51年にかつてはアングラ劇の拠点でその後ストリップ小屋となった新宿モダンアート劇場の照明係として、この世界に入った著者の約10年間の回顧録。全く接点がない世界だけに興味深く読んだけど、あの80年代にあっては色々周回遅れの業界だったんだなと。2015/06/07