内容説明
『蛙狩神事と本宮拝幣殿方角の謎』―毎年正月元旦の早朝、諏訪大社上社本宮では正面入口の御手洗川の川底より蛙を捕らえ、その後、拝幣殿において神官が三方に載せた蛙を小弓に矢をつがえて射貫き、神前に供える「蛙狩神事」が行われる。本書では、この神事を起点として丹念に史料を紐解きながら、中世、全国に広まった龍蛇神・諏訪大明神のもうひとつの顔とでもいうべき「宇賀神」の姿を浮かび上がらせていく。『御柱神事の循環構造』―7年ごとに巡ってくる寅と申の年に行われる御柱神事。諏訪大社上社の御柱神事には、特別な役目を負った、「山作衆」と「八龍神社氏子衆」という集団がある。これら二つの集団の存在意義を解き明かした論考。
目次
第1部 蛙狩神事と本宮拝幣殿方角の謎(蝦蟆を狩る神;変成する中世の諏訪大明神;本宮拝幣殿の方角の謎;光り輝く宝珠・御座石;本覚思想と諏訪社;諏訪信仰と龍宮;仏舎利相承系譜と八条院領諏訪神社;“補稿”新生諏訪大明神の祭祀)
第2部 御柱神事の循環構造(御柱神事にかかわる二つの奉仕集団;八龍から御柱への変化身―八龍神の行いを体現する人びと)
著者等紹介
原直正[ハラナオマサ]
1947年諏訪市生まれ。理容業を営むかたわら、諏訪大社、御柱祭などについての研究成果を「長野日報」「オール諏訪」など地元媒体を中心に精力的に発表。また、2002年に和光大学総合文化研究所・宗教芸能研究会で『諏訪大社の胎生学』、2012年には和光大学山本ゼミ・成城寺小屋講座合同の蓼科合宿で『御玉会研究ノート』の論考を発表している。諏訪を拠点とする、信仰史、信仰思想、史学、考古学などの研究会、Suwa‐Animism/スワニミズム会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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