内容説明
「博物誌」はフランスの作家ルナールによって書かれ、百年以上たった今もたくさんの人に親しまれています。身近な自然や生き物たちの姿をいきいきと描いた文章は、息づかいさえきこえるようで、ルナールの自然にたいする深い愛情をつたえています。この本では、ルナールの「博物誌」から二十編をえらんで、小学生にも理解できるようわかりやすく翻訳し、作品の世界をさらに楽しめるよう一編ごとに銅版画をそえました。
目次
狩人は姿をもとめて
こおろぎ
がちょう
つばめ
ぶた
かわせみ
犬
毛虫
くじゃく
めうし
こうもり
あり
ちょうちょう
りす
ほたる
カナリヤ
ろば
ひなげし
川はぜ
樹木の家族
著者等紹介
青柳秀敬[アオヤギヒデユキ]
1938年、東京都に生まれる。1960年、東京外国語大学フランス語学科卒業。高校で英語を教えるなかで、日本語表現法の特色に関心を持つ。米国勤務中に得た異文化体験を生かしつつ、翻訳にあたっている
南塚直子[ミナミズカナオコ]
1949年、和歌山県に生まれる。津田塾大学卒業後、ハンガリー国立美術大学で油絵と銅版画を学ぶ。『うさぎ屋のひみつ』(岩崎書店)で赤い鳥さし絵賞、『キリンさん』(小峰書店)で日本絵本賞を受賞する
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mntmt
17
動植物についてのエッセイ。詩のように綺麗な表現。生き物への温かいまなざしを感じました。2015/10/18
海老エミ
7
なんとなく読みだして児童文学というか詩的な文章でユーモアがあって素敵だった。貧しい世界を覗いたことのある人間が書いた優しい観察。未読の原書はわからないけど児童にも優しく伝わるように訳されてて優しい気持ちになった。2019/01/26
けむりの猿
2
フランスの作家ルナールの動植物を題材に扱ったエッセイ「博物誌」からの抜粋。子供向けに分かりやすくと心がけ訳されたそうだが、もはや別物。ルナールの作品のエッセンスには触れられず、フレーバーを嗅いだ程度。挿し絵の銅版画にも魅力を感じなかった。それでも、面白いと感じた作品は幾つかあった。☞がちょう。ぶた。犬。毛虫。めうし。ちょうちょう。中でも「めうし」は白眉。オチまでつけるとは(笑)2022/02/08
小豆龍
0
やっぱり、いい。2011/08/10
小豆龍
0
図書館。ジュール・ルナールの「博物誌」で生き物が出てくるものを抜き出したもので、どうやら小説らしい。小学校高学年用に和訳されたこの本は、すんなりイメージが浮かんできて世界観にひたることができる。絵も幻想的ですばらしい。何回かじっくり読み直したい。2011/08/09