内容説明
昭和13年、ファッショの風を利用した官僚たちは「電力国家管理法」を成立させ、電気事業を民間の手から巧みに略奪した。成立した国営独占企業・日本発送電株式会社は、戦争と官僚主義に振り回され、非効率性に悩む。そして戦後―。日本発送電は「過度経済力集中排除法」の指定を受け、解体を余儀なくされる。GHQの思惑と政治的駆け引きが絡まるなか、民営化に向け電力人の『気概』がぶつかり合う…。日本の構造改革の原点は、半世紀前の『電力』にあった。
目次
第1章 略奪
第2章 迷走
第3章 混沌
第4章 執念
第5章 気概
著者等紹介
志村嘉門[シムラカモン]
1942年生まれ。新聞社、通信社を経てフリー。現在、企画会社などの経営の傍ら、執筆活動に従事
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