内容説明
激動する世界情勢、中東諸国が和平のテーブルについた。遠く中東の戦火によって、日本経済が沈没の危機に瀕したあの日。20年近い歳月の中で、記憶が風化しようとしている今、改めて歴史を振り返る。“危機は再来するか?”
目次
第1次石油危機とエネルギー政策
第1部 第一次石油危機の真相
第2部 証言「その時わたしは」(石油激変をめぐる秘話;石油・電力行政は…;電力等関係者の対応と教訓)
第3部 座談会 記者の目で見た第一次石油危機
第4部 資料編
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
高橋 橘苑
21
1973年10月16日、OAPECは第四次中東戦争に端を発する石油を武器とした石油戦略を発表する。公示価格の一方的な値上げと原油の供給削減通告である。日本中がまさに蜂の巣をつついた様なパニックとなり、世情は騒然となった。本書は石油危機から17年後、当時の行政、石油・電力会社、マスコミ等で、現場の渦中にあった人々の証言の記録である。石油危機は精神的な後遺症を日本人にもたらしたのではないだろうか。世界的な孤立による不安感、左翼思想の衰退に決定打となった等、70年代的アンニュイに関係があると考えている。2017/03/19
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