内容説明
村野藤吾を畏敬しながら、あえてアトリエ建築家への道を歩まず、組織事務所への道を選んだ、東畑建築事務所の創始者である東畑謙三は、自らを「建築技師」「構成技師」と呼び、「建築術は芸術の一種だということは言えると思いますけれど、すべてではない、大部分は工学だろうと思います」「科学は没個人と銘ずべきです」と語っている。本書では、東畑謙三と東畑建築事務所の光跡を追いつつ、東畑謙三の場合における個と設計行為の関係を明らかにする。
目次
第1部 東畑謙三―産業社会の中で
第2部 東畑謙三―構成技師として
第3部 東畑謙三と東畑建築事務所
第4部 東畑謙三論文・文献
第5部 東畑建築事務所の軌跡と展望