内容説明
会田健、警視庁特捜部の刑事。原爆で父母を亡くし、親代わりの姉を目の前で占領軍の暴漢に殺された過去を持つ。悪を憎み、悪を根絶することだけが生きがいの一匹狼。容疑者を締め上げ、妥協をせず徹底的に追いつめるのが彼の信条である。会田刑事の上司に殺人予告電話が!やくざと手を組み爆弾や火炎瓶づくりをしている過激派学生をマークしていたが、その男は眼前で殺された。屈辱を味わった特捜部の刑事たちは…(表題作「兇悪の炎」)。表題作他四篇を収録した連作ハードボイルド第二弾。
著者等紹介
生島治郎[イクシマジロウ]
上海生まれ。敗戦後、1945年に長崎に引き揚げ、金沢に移る。1956年早川書房入社。1963年小説執筆を目的に早川書房を退社し、1964年3月講談社から『傷痕の街』を刊行し作家としてデビューした。1967年『追いつめる』で第57回直木賞受賞。日本のハードボイルド小説の基礎を築いた。2003年3月2日、肺炎の為、逝去。70歳没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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