内容説明
はたして人生の目的は、あるのか、ないのか。親鸞学徒の一人として、親鸞聖人の言葉を通して迫ってみたいと思う。第一部は、直面する問題点を中心に、文学者や思想家の人生論を掘り下げてみた。第二部は、少々難しいと感じられる方があるかもしれないが、聖人の言葉をあげて、古今東西、変わらぬ人生の目的を明らかにした。
目次
1部 なぜ生きる―苦しくとも生きねばならぬ理由は何か(幸せはいとも簡単に崩れ去る;人命は地球より重い。なぜそういわれる?;「辛抱して生きつづけること」それが人生の目的なのか?;「なんと生きるとは素晴らしいことか!」人生の目的を達成すれば、現在の一瞬一瞬が、かの星々よりも光彩を放つ ほか)
2部 親鸞聖人の言葉(「人類永遠のテーマ」と親鸞聖人;人生の目的は、「苦しみの波の絶えない人生の海を、明るくわたす大船に乗り、未来永遠の幸福に生きることである」;人生を暗くする元凶は何か―正しい診断が急務;診断―苦悩の根元は「無明の闇」 ほか)
著者等紹介
高森顕徹[タカモリケンテツ]
昭和4年、富山県生まれ。龍谷大学卒業。日本各地や海外で講演、執筆など。著書に『光に向かって100の花束』など多数
明橋大二[アケハシダイジ]
昭和34年、大阪府生まれ。京都大学医学部卒業。精神科医
伊藤健太郎[イトウケンタロウ]
昭和44年、東京都生まれ。東京大学大学院修士課程修了(専攻 科学哲学)。哲学者
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
団塊シニア
51
全体として引用文が多い、「なぜ生きる」より「生きる目的」について語られてる、引用文として五木寛之氏の「生きる目的」が抜粋されてるので内容としては五木氏の本のほうが共感できます。2014/08/06
森田望智そっくりおじさん・寺
48
著者が無名なのに地方紙にも度々広告が出ていた本。平成13年刊行で、25年3月でなんと97刷、胡散臭い(笑)。帯の折り返し部分には、この本を読んで自殺をやめた十代のお便りが。親鸞の教えを持ち上げる内容だが、振り仮名がぎっしりで、有名人が書いた本や雑誌の記事からの引用がやたら多い。厭なニュースや厭なエピソードも度々出て来る。まあ俗流宗教本だ。結局肝心の人生の目的が具体的にわかりかねる。妙な本です。2013/04/24
壱萬参仟縁
45
ラジオ聴いて感想を電話したら、見事当選しました。125刷と売れに売れている。ルビあり。⦿ なぜ生きるかがわかれば、ひとは苦悩すら探し求める(35頁~)。自分の命の大切さを知らねば、他人の命も尊重できない(43頁)。私が昔思ったことは、自分の地域を愛せずして、他人の地域も愛せない。これはあらゆることに応用できる。自分のものを愛せずして、他人のものも愛せないのだ。本も一緒だと思う。人生には、なさねばならない目的がある。2015/12/22
しゅら
42
分厚い本なんですけど、帯に中学生とか高校生が「よく分かった」とか「生きる意味が分かった」とか書いてあるのでわかりやすい本なのかと思ったら私には難しすぎてさっぱり。うちの病院の精神疾患の患者さんでも読んだ人いて「分かりやすいよー」と言う。私がわからんのか、みんながすごいのか?(笑)。 親鸞の生き方から学ぶって感じなんですけど、全然分からなかったです。2015/10/01
抹茶モナカ
40
タイトルに魅かれて読んでみた。哲学者や文学者といった様々な分野の偉人の言葉を引用して展開される前半の「生きる」事への問いの立ち上げ部分は意外に面白い。後半、親鸞の教えが答えとして提出される辺りから本としての面白さが落ちる。それは僕が宗教に「生きる」という営為への答えを求めていないからかもしれない。なぜ生きるのか、という「問い」が、このところ、自分の心を暗くしていて、その流れで読んだけれど、答えは当然のように得られなかった。何と申しましょうか、布教活動の一環なのか、ちょっと怪しげな本とも思った。2016/10/22




