出版社内容情報
『美術フォーラム21』 第24号 目次
特集:漫画とマンガ、そして芸術(ジャクリーヌ・ベルント 編集)
・「大人げないもの」が発達するとき――相似形としての絵巻とマンガ(山本陽子)
・奈良絵本・絵巻と漫画・アニメ(石川 透)
・黄表紙――江戸の自己言及的なマンガ(アダム・L・カーン/翻訳=土田恵子・西村葵)
・北澤楽天の「漫画」――「旧派」の「旧き江戸趣味」から離れた新しいものを目指す(ロナルド・スチュワート)
・ジャポニスムとマンガをめぐる一考察(三浦 篤)
・杉浦日向子と再-想像された江戸(佐藤守弘)
・近代日本美術史における画家・漫画家・挿絵家――浅井忠・柳瀬正夢・真鍋博の場合(原田平作)
・児童マンガの盛衰――田河水泡から手塚治虫へ(神林恒道)
・私のマンガ論ノート(森村泰昌)
・「アニメーション」の名称の変遷と「芸術性」について(佐野明子)
・メジャー誌における実験作の見分け方――あるいはマンガ誌の楽しみ方(吉村和真)
・楳図マンガとマンガの恐怖――ホラー・マンガのアヴァンギャルド(前川 修)
・妖(あやかし)を描く――美術史からみた少女マンガ(木川弘美)
・一九七〇年代の少女マンガにおける芸術性への指向とその目的(竹宮惠子)
・一九六〇年代フランスのマンガ文化――第九芸術への道(古永真一)
・石子順造の知覚論的転回――マンガ批評を中心に(加治屋健司)
・自生する前衛――つげ義春をめぐって(吉岡 洋)
・「芸術家マンガ」試論――マンガの自意識と芸術家像の変容(橋本順光)
・マンガ展の困難について(高橋瑞木)
・美術館でのマンガ展――「横山裕一 ネオ漫画の全記録:わたしは時間を描いている」展についてのレポート(金澤 韻)
・「無意味」の「解読」――現代マンガから見た村上隆の絵画(ジャクリーヌ・ベルント)
〈資料紹介〉
・八雲本陣蔵《源平合戦図屏風》について(並木誠士)
〈作家との対話〉
・赤松玉女――思索的動画的な構想画から表現的フォーヴ的な抒情へ、その暈かされた姿態から滲み出てくる素直な表情はさらに強く人を惹きつけうるかどうか、油彩・アクリル・水彩・パステル・フレスコと多岐にわたる実技派(原田平作)
〈書評〉
・熊田司・橋爪節也編『森琴石作品集』(佐藤道信)
・東京美術倶楽部監修『山口薫全作品集』(山野英嗣)
・金英那、神林恒道訳『韓国近代美術の百年』(高 晟埈)