出版社内容情報
『美術フォーラム21』 第13号 目次
特集:美術史家の価値評価を問う
(熊田 司 編集)
・古典古代彫刻石膏模像のために(金井 直)
・美術史は何を語っているのか(島本 浣)
・美術史家の犯している三つの罪――柳宗悦の遺した草稿より(杉山享司)
・「作品」としての景観――イングリッシュ・カントリーサイドの空間編成(三枝憲太郎)
・美術と舞踊の交錯――川島理一郎の舞踊経験から(木村理恵子)
・岡倉天心が評価したもの・しなかったもの――江戸狩野と大坂の文人画(中谷伸生)
・南画家森琴石と銅版画師響泉堂─―美術史の雑鬧に紛れた画家の二重肖像(熊田 司)
・戦時下における美術と美術評論──安田靫彦《黄瀬川陣》を中心に(前田 興)
仲介の感性論:世界におけるヴィジュアル・エデュケーション
(岩城見一 編集)
・明治図画教育覚え書き(中村隆文)
・「美労」から「芸術与人文」へ――台湾における美術の初等教育(李淑珠)
・イギリスの視覚教育(ジェラルド・シプリアーニ,モニカ・キーティング/翻訳=杉山卓史)
・フィンランドにおける視覚美術教育(ソニア・サーヴォマー,マーティナ・パーテラ=ニーミネン/翻訳=花澤志)
・スロヴェニアにおける視覚教育(アレシュ・エリヤヴェツ,エルネスト・ジェンコ/翻訳=高橋千晶)
〈資料紹介〉
・洛北・圓光寺と富岡鉄斎の《観楓山水図・脩竹清風図》襖絵(原田平作)
・村山槐多の森谷南人子宛葉書(上薗四郎)
〈アトリエ訪問〉
・調和と対峙を律する現代的な知性を硬質な素材によって視覚化した清水九兵衞~それは外柔内剛的といってもよい~(原田平作)
〈現代作家紹介〉
・岡部俊彦:天然の異端(三井知行)
〈美学論考〉
・なぜ花は綺麗に見えるのか?――カント『判断力批判』における問と答(新田博衞)
〈トピックス〉
・尾形光琳筆《紅白梅図屏風》の金地をめぐって――箔師・野口康氏に聞く
〈展覧会評〉
・高田敬輔と小泉斐―近江商人が美術史に果たしたある役割〈滋賀県立近代美術館〉(田島達也)