感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
内島菫
15
第5章とそれ以降で絵の感じが変わったと思ったら、実際、下書きの人が変わっていた(アメリカのコミックは下書き、ペン入れ、カラリング、表紙等で担当者が異なる分業制のようだ)。「アメリカン・コミックでは、出版社の同じコミックが世界を共有する」という在り方は、まさに夢の王・サンドマンが、彼の夢の王国だけでなく、ルシファーらの統べる地獄や人間の世界へも行き来し、死神を姉に持つ在り方とダブる。人は死を恐れる一方で喜んで夢の国を旅するが、本当は夢の王の方が死神よりも恐ろしいというサンドマンのセリフがいい。2020/08/23
fap
1
力を取り戻した主人公。 力を失っていたときは取り戻したあとのことを考えていたが、 いざその時になってみると、これから何をするべきかわからなくなっていた。 目的を果たすまでの時間が長すぎたんだろう。 これからやることはこれから決めればいいだろうと、吹っ切った気分になりましたとさ。 それは問題の先送りじゃないのかと突っ込んでおく。 2020/11/14
アン・シャーリー
1
「音もなく我々は旅した 行き過ぎる我々をだれも振り返りはしない 密集した人混みも我々の前に道を開ける 群衆はあちこちを見ながら我々からは目をそらす 目覚めた世界、生の世界の中で、我々だけが一陣の風のように音もなくすぎる 通り過ぎた後に、人々はふるえ、遠くを見てお互い同士つぶやき合う 「誰かが墓の上を歩いたみたいだ」そういう者もいた 「誰かが墓の上を歩いたようだ」 階段にヴァイオリンの調べが響いていた 弱々しく場違いな音だ 曲はわかったが下手な演奏だった ロンドンで200年前に聞いた曲だ」2014/01/28
すけきよ
1
ドクター・ディスティニーの狂気のエピソードは圧巻。知識としては知ってたけど、ホントにDCユニバースとつながってたのね。2009/04/20
くさてる
0
詩のように語られる独白と台詞、極彩色とモノクロが絡みあった色遣いで表現される幻想の世界は、驚くほどこちらの骨身に迫ってくる哀しさと恐ろしさに満ちている。ダイナーでの虐殺を描いた「24時間」と「死」そのものであるデスとドリームの邂逅の物語「翼のはためき」が特に好き。2012/03/23