内容説明
著者が三十年にわたって取組んできた韓国古代彫刻の調査・研究成果をもとに、飛鳥・白鳳彫刻との比較研究をめざした書物である。七部二十一章からなり、東アジアにおける仏教彫刻成立の思想的背景をなす古代仏教信仰の実態と仏教図像との関係について解き明かす。広隆寺・宝冠弥勒の腰に吊り下げられた佩玉の意味。法隆寺夢堂の救世観音像はなぜ胸に宝珠様の持物を捧げているのか。天智九年に焼失したといわれる法隆寺を再建に導いた原動力とはなにか。
目次
研究序説
朝鮮三国期の初期仏教と仏教図像の研究
朝鮮三国期の造像研究(各論編;様式編)
日韓古代彫刻の服制研究
日韓古代彫刻の造像銘研究
止利式仏像の研究
著者等紹介
大西修也[オオニシシュウヤ]
1942年10月北海道生まれ。1973年早稲田大学大学院修了後、ユネスコアジア諸国派遣留学生として韓国・東国大学校大学院に留学。仏教美術史研究の第一人者黄寿永博士(1996年韓国銀冠文化勲章受賞)に師事、日韓古代彫刻の比較研究に新たな道を拓く。早稲田大学文学部助手、九州芸術工科大学助教授等を経て、現在、九州芸術工科大学教授。文学博士(早稲田大学)。専攻は、東洋美術史学(仏教彫刻史ならびに仏教図像学)
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