内容説明
詩人まど・みちおの最新詩集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
118
こんなにやさしい詩人が他にいるだろうか。うっかり叩いて殺してしまった蚊に想いを寄せる詩などは、何度読んでもじーんと感動する。まどさんの優しさは、普通の優しさではなくて、生きているものはすべて平等であると言う筋金入りの、ラディカルな優しさなのだ。この優しさが核にあるので、絶唱と言える「ぼくがここに」を書くことができたのだろう。人の命が軽んじられる風潮の中で、まどさんの作品はますます輝きを増している。2015/10/04
Amy
27
優しい言葉で真理を説いてくれてる気がする詩集。大人はもちろんこどもたちにたくさん読んで欲しい。そして一緒に言葉遊びして欲しいと思った。この詩集の中では「はっぱのすじ」「ねこにこばん」が好き。面白かったのは「カ」3詩もあった。もちろん『蚊』のこと。蚊を思わずパチンとしてしまった時、確かにチラッとよぎるほんの少しの罪悪感(笑)詩になるとは!タイトルになった「ぼくがここに」の中にまどみちおがみんなに伝えたいことが集約されているようだった。2014/06/04
アナクマ
23
好きな詩です。「ぼくが ここに いるとき ほかの どんなものも ぼくに かさなって ここに いることは できない」存在の全肯定。「もしも ゾウが ここに いるならば そのゾウだけ マメが いるならば その一つぶの マメだけ しか ここに いることは できない…」と続きます。◉これは、個々の尊厳を互いに認めあうことにつながる、この上なくシンプルで、誰もが認めざるを得ない宣言だと思っています。「その「いること」こそが なににも まして すばらしいこと として(まもられているのだ)」2023/08/02
かおりんご
23
詩。紹介されたので読んでみました。読み聞かせにはできないくらい小さい本。詩の学習のときに紹介できるかな?2017/06/16
きゅうり
3
こどものような感受性、のびのびとした言葉づかい。せかせかした毎日ですが、ふとしたとき、すこしのあいだだけでも、まどさんみたいな世界の感じ方ができればいいなとおもう。2014/03/13