内容説明
本書は、九〇年代以降起こってきた日本の軍事大国化の動きとその新しい特徴、それに並行しやや遅れて始まったネオ・ナショナリズムの台頭、昂揚の原因とそのねらいを、戦前日本の軍国主義体制とそのイデオロギーの中心に座ってきた天皇制の扱い方の変化に焦点を合わせつつ検討を行ってきた論文を集めたものである。
目次
第1部 戦後政治の中の天皇(戦後保守政治による国民統合の変容と天皇制)
第2部 現代日本の大国化とネオ・ナショナリズム(現代日本における新大国主義の台頭;大国化の新段階とネオ・ナショナリズムの台頭;ネオ・ナショナリズム台頭の背景と役割)
第3部 天皇制に関する理論史的検討(日本帝国主義復活と天皇制分析の視角;戦後憲法学と天皇制)
著者等紹介
渡辺治[ワタナベオサム]
1947年、東京に生まれる。1972年、東京大学法学部卒業。1973年、東京大学社会科学研究所助手。1979年、同助教授をへて、1990年から一橋大学大学院社会学研究科教授。専攻は政治学、日本政治史
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