内容説明
南アフリカ国民はアパルトヘイト後の教育制度をどのように構築すれば良いのかという、悲劇的な重荷を背負わされている。これまで知られてこなかった、人種差別教育の実態に迫る。
目次
教育危機
危機と教師
バンツー教育
ANCのバンツー教育反対キャンペーン
抵抗運動の挫折
バンツー教育の絶頂期
変化
生徒の反乱:一九七二~一九七六
反乱後:一九七六~一九八七
著者等紹介
ヘイスロップ,ジョナサン[ヘイスロップ,ジョナサン][Hyslop,Jonathan]
南アフリカ人の両親のもとロンドンで生まれ、ヨハネスブルク市で育つ。オクスフォード大学で歴史学士、バーミンガム大学でアフリカ学修士、南アフリカ共和国のウィットウォータースラント大学で社会学博士を取得。1985年から2002年まで社会学の教鞭を執る。現在は、同大学準教授、ウィッツ社会経済研究所副所長。これまで南アフリカの歴史・社会にかんする論文を30本執筆
山本忠行[ヤマモトタダユキ]
国立国語研究所日本語教育長期専門研修修了後、南アフリカ・ウィットウォータースラント大学客員研究員を経て、現在は創価大学教授。日本語教育、アフリカの言語政策を専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MIRACLE
0
(評価2)。本書は内容、翻訳ともに低レベルだった。まず本書は南アの黒人教育にかんする基本的な事項への言及を、省略している(読者の大半がソウェト蜂起を知らないことを前提に、刊行すべき)。そのため筆者の分析は一方的な主張になっている。歴史的な記述も中途半端だ。分析も折衷的なもので迫力がない。一方、翻訳も問題だ。奇妙なことに、訳者は本書をですます調で訳している。学術的な内容なのだから、だである調にすべきだった。注がないのも不自然だ。文献一覧ぐらいしか活用できない。とても重要なテーマなだけに、残念な内容だった。2011/12/29