内容説明
教育農場を一徹に耕した汗と膏の染み込んだ生活教育が今日、私たちに伝えるもの。
目次
第1部 出生の前後と父親の事業
第2部 社名淵農場(分校)の改革と放胆な実験
第3部 教育科学運動の推進
第4部 戦後の北海道家庭学校
第5部 大学での研究生活
第6部 晩年
著者等紹介
藤井常文[フジイツネフミ]
1949年、北海道置戸町生まれ。網走南ヶ丘高校、千葉大学人文学部卒。東京都民生局(現、福祉局)に福祉指導職として入都。児童福祉施設職員、保育学院専任講師を経て、現在、児童相談所児童福祉士。社会福祉士
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感想・レビュー
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ゆう。
31
かなりの良書です。丁寧な歴史研究です。留岡清男は戦前の社会事業家:留岡幸助の息子にあたり、戦前・戦中・戦後と北海道家庭学校(現在の児童自立支援施設にあたる)で非行などのいわゆる問題行動を起こす子どもたちの教育・福祉に尽力した人物です。幸助は有名なのですが、清男について研究されたものは少ないと思います。教育的な面での評価がなされる清男ですが、福祉的にもその児童観は学ぶべきものがあると思いました。戦中期に翼賛体制に入りながらその後治安維持法で拘束されることを考えるとその思想的背景には大いに興味を持ちました。2018/11/20