黄色い牙

黄色い牙

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  • サイズ B6判/ページ数 373p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784916158000
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

直木賞受賞の不朽の名作、待望のリニューアル。家族の絆、人間と動物の熱い交流。失われた価値を求めて今、圧倒的な注目を集める話題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sui

28
直木賞受賞作。志茂田景樹さんが、こんな硬い本を書く方だったなんて!素晴らしい本でした!重厚な内容と本の厚さにも関わらず一気読みでした。マタギの衰退を肌で感じながら、最後まで伝統を守り硬派なマタギを貫いた継憲。どこがどういいとか、150文字じゃとても語れません。派手な服装の志茂田景樹さんの姿がチラついたり、登録数の少なさに躊躇するかも知れません。(私がそうでした。)でも読み終わったら必ず「読めて良かった!」と胸がいっぱいになる作品です。『邂逅の森』を読んだ方にもお薦め。これは今年のベストに入ります。2017/07/22

kommy

16
志茂田景樹さんの本は初読み。 舞台はほぼ「邂逅の森」だが、年代はそれより少し後。日本全体の変化に伴い、マタギの在り方や村が変わっていく様子を肌で感じながら、伝統的なマタギを守ろうとするシカリの様子が、繊細かつ力強く描写されていました。 「邂逅の森」の方がよりドラマチック。こちらは生きるための淡々とした人間の営みが、リアルに実直に描かれていました。 志茂田景樹さんのビジュアルとはかけ離れていて、こういう本を書く方なのだと驚きました。 12冊目のクマ本。 2018/01/06

吉右ヱ門

14
志茂田さんの第一印象は南国のカラフルな鳥。作家さんだと知った時は衝撃だった。それも直木賞作家!いつかは読んでみたいと思っていた。ちょうど熊の季節なので手に取った。山奥に住むマタギの村のお話。とても硬派!山村での閉鎖的なところ、自然を相手にするが故の厳しい掟やしきたり。全員が身内のような気安さ。それ故に一度拗れると泥っ泥。あまりに容易く熊を狩るので、ある日森の中で出会っても大丈夫なんじゃね?と思いかけたところでの巨熊。そうだ、狂暴な熊は大概異相だった。解体の描写では、臓物や血の臭いが立ち上るようだった。2017/11/10

11
カラフルなおじいちゃんってイメージの志茂田景樹さん。こんなに雄々しい作品を書くなんて( ゚д゚)時代の変遷と、マタギ文化の衰退。閉鎖的な社会でマタギ特有のルールで雁字搦めにされながらもそれを伝承しようとする主人公。守りたいものと、変わらなきゃいけないもの。強さと優しさ。たくさんの要素が詰まっていて、分厚い本なのに一気読みでした。2017/04/20

みそさざえ

7
以前からマタギには、興味があり、熊谷達也「邂逅の森」をはじめとするシリーズを読んでいたが、こんなのもあった!伝統的なマタギ社会を維持し続けるのが困難になり始めた期を描く。どこにでも出没するクマにしても、自然破壊による付けを払わされているまさに今の状況に通じるものがここにはある。小説としては、最後が少し知りつぼみの感は否めなかった。私はしらなかったが、著者は有名人なのかしら?2020/03/21

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