出版社内容情報
死者113人、負傷者役5000人以上を出した内ゲバ。
それは日本の社会運動に壊滅的打撃を与えた。本書は、
この負の教訓を検証し、その原因の解明の中から、21
世紀の社会運動の再生への道を示す。
序 章 なぜいま内ゲバの検証が必要か―小西誠 5
第1章 革共同両派の内ゲバの歴史・理論と実態─小西誠 20
第1節 内ゲバの前史 20
第2節 海老原事件と革マル派・中核派 28
第3節 「内ゲバ戦争」の本格化 39
第4節 内ゲバの停止を求める文化人の提言 50
第5節 革共同両派の内ゲバの理論 58
第6節 中核派の対権力武装闘争への転換と内ゲバ 70
第7節 新左翼運動と民主主義 74
第8節 黒田組織論の批判的検討 85
結 語 党派闘争の倫理基準 91
第2章 内ゲバ─その構造的暴力と女性・子ども─生田あい 95
はじめに 95
第1節 ブントの内ゲバ時代の背景 100
第2節 内ゲバ時代の只中にキューバから帰国 106
第3節 わたしの〈内ゲバ〉経験 110
第4節 〈内ゲバ〉の中の女性・子どもたち 127
第5節 連合赤軍事件と内ゲバ殺人 140
第6節 内ゲバの思想・理論を考える 153
本稿を終えるにあたって 183
第3章 内ゲバの主要因─新旧左翼の唯一前衛党論─栗木安延 186
第1節 内ゲバの要因分析 186
第2節 唯一前衛党論の批判 194
第3節 統一思想の欠如 206
内ゲバの検証とは、気が重い課題だ。だが、この日本の
左派運動を壊滅的危機に追いこんだ内ゲバの検証・総括
なしには、運動の再生はないという思いで編集に取り組
んだ。この本を機に議論が活発に始まることを望む。
内容説明
戦前・戦後の共産党、新左翼の内ゲバを初めて歴史的検証。21世紀社会運動の「解体的再生」を提示。
目次
序章 なぜいま内ゲバの検証が必要か
第1章 革共同両派の内ゲバの歴史・理論と実態
第2章 内ゲバ―その構造的暴力と女性・子ども
第3章 内ゲバの主要因―新旧左翼の唯一前衛党論
第4章 スパイ、転向、内ゲバで潰滅した戦前日本共産党
第5章 日本共産党の「五〇年問題」と党内抗争
著者等紹介
いいだもも[イイダモモ]
1926年、東京生まれ。49年東京大学法学部卒業。作家・批評家
生田あい[イクタアイ]
大阪生まれ。1967年に立命館大学に入学し70年安保闘争に参加。その後社会運動家として活躍。現在、共産主義協議会「コム・未来」事務局長
栗木安延[クリキヤスノブ]
1930年中津市生まれ。57年東京都立大学人文学部卒業、専修大大学院経済学科終了。専修大学名誉教授、社会理論学会会長
来栖宗孝[クルスムネタカ]
1920年生まれ。元東海大学文明研究所教授
小西誠[コニシマコト]
1949年宮崎県生まれ。航空自衛隊生徒隊(少年自衛官)卒業後、隊内で治安出動に反対して逮捕・起訴されるが、81年無罪確定。批評者・軍事問題研究者
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感想・レビュー
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