内容説明
それは10年前、ひとりの小学校長の「親は手伝わないで」というささやかな提案から始まった―「くらしの時間」をつくり、家族の絆を結びなおす感動の体験が日本中に伝染している。「子どもが自分でつくる“弁当の日”」って奇跡のマジック。
目次
第1章 「弁当の日」って何?
第2章 「弁当の日」を迎えるまで
第3章 「弁当の日」っておもしろい
第4章 「弁当の日」が生まれるまで
第5章 「弁当の日」に託した夢
第6章 「弁当の日」Q&A
著者等紹介
竹下和男[タケシタカズオ]
1949年、香川県生まれ。香川大学教育学部卒。小学校教員9年、中学校教員10年、教育行政職9年を経て、平成12年度より綾南町立滝宮小学校の校長を務める。平成15年度より国分寺町立国分寺中学校校長。平成20年度より綾川町立綾上中学校校長。22年3月退職。4月から、フリーで講演活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やまてる
1
本当の食育へ取り組んだ、元小学校校長の実践紀。毎月1回「弁当の日」を行う。弁当を作るのは、子ども。保護者は手伝わない。第1回目を迎えるまでの間、おおいに反発があったことだろう。現場の教職員、保護者などのどまどいは、大きかっただろう。親は見守ることが大切。失敗するから学ぶ。親がやった方が早い。しかし、本当の教育とは、子どもが自分でできるようにすること。教育には、手間暇がかかる。知っていることと、やったことがあるでは、大きな差がある。生きる力、料理という身近なところにある。著者の気持ちが伝わってくる。2014/01/17
たみっち
1
自分で作ったお弁当を学校に持っていく「弁当の日」。「親は手伝わないで!」がルール。これを実践する意味は「料理が作れるようになる」だけじゃなくもっともっと深い。他人を思いやれる優しい心を育てる、家族間に会話を蘇えらせる、食べ物の命や育てる人のことなどの「食卓の向こう側」まで想像できる、自己肯定感を育てるなど、現代だけでなく未来の子どもを育てることまでを考えた全国初の「食育」実践の試みが紹介されている。うちの学校でも取り入れてほしいけど、まずは手っ取り早く自宅で実践してます!子どもが作った料理、今日も美味しい2012/09/29
kana
0
平日の毎日、運動会や遠足の時、夕御飯の残り物が入ったり、炊飯器のスイッチを押し忘れて、おかずだけになったり… 「戦時中は、空の弁当箱を持ってきて、蓋で隠して食べる真似をしていた学友がいた…」 そう悲しそうに話した父の毎朝作る弁当で育った。 今は、冷凍食品あり、コンビニおにぎりあり、寝坊した朝は「社会の誰か作」に頼れる時代に時々は助けて貰いつつ、弁当を作る。 弁当で育った私は、弁当で育て、弁当にまた育てられ…企業でも始めたらどうかと思う「弁当の日」会社に行ったら、そう話してみよう。まずは自分からなのだから。
モッチー
0
竹下先生の講演を聞いた後に読んでみた。まずは我が家から始めよう。2013/04/23
okatake
0
先日読了した「子どもが作る弁当の日」の元になった実践録。開始した意図や経緯などなど、音頭をとって弁当の日を広げていった著者の最初の2年間の記録です。 「弁当の日」という実践の中で何をしたかったのか。そして、その結果どうなったのか。 一つの教育の報告です。2021/02/02