内容説明
難解な分野である信用リスク定量化について、基本的アイディア、テクニック、そして実務的な課題をわかりやすく説明する。バーゼル2の内部格付手法で採用されている定量化計算手法の考え方が理解できるとともに、先進的手法を採り入れようとするリスク管理業務担当者にも多大な示唆を与える一冊。
目次
第1章 信用リスク管理の基礎
第2章 相関のあるデフォルトのモデル化
第3章 資産価値モデル
第4章 Credit Risk+モデル
第5章 代替リスク測度と資本配賦
第6章 デフォルト確立の期間構造
第7章 クレジット・デリバティブ
第8章 債務担保証券(Collateralized Debt Obligations)
著者等紹介
ブルーム,クリスチャン[ブルーム,クリスチャン][Bluhm,Christian]
ミュンヘンにあるHypoVereinsbankのグループポートフォリオマネジメント部に勤務し、ポートフォリオモデリングとリスク管理商品を中心に扱う仕事を行っている。主な職務は、ポートフォリオモデルを用いたABS取引の分析評価などである。リスク管理における最初の専門的職務は、フランクフルトのドイツ銀行で始まった。1996年、NuernbergのErlangen大学で数学の博士号を取得し、1997年には、ニューヨーク州イサカのコーネル大学の数学学部で博士課程を修了した後、研究員となった。確立測度と確率過程の調和分析及びフラクタル分析についてのさまざまな論文や研究記事を著している。リスク管理の仕事を始めて以来、この分野での出版を続け、リスク管理の会議やワークショップで定期的に講演を行っている
オーバーベック,ロジャー[オーバーベック,ロジャー][Overbeck,Lndger]
ドイツ銀行の信用リスク管理を担当する。リスク解析及び商品部門の研究開発チームのリーダーである。主な職務は、グループ全体のRAROCに対する信用ポートフォリオモデル、信用デリバティブズ、ABSや他の証券化商品のリスク評価、そしてオペレーションリスクモデリングである。1997年のドイツ銀行入行前は、Deutsche Bundesbank(ドイツ連邦銀行)の管理部で内部市場リスクモデルの検査をしていた。ボン大学で確率論の博士号を取得した。1995年から1996年までに博士課程を修了した後、2年間をパリとバークレーで過ごし、その後、Bundesbank所属中に応用数学の大学教員資格を取った。今もボンの大学の数学学部とフランクフルトの大学のビジネス経済学部で定期的に講義をしている。フランクフルトでは、2001年にビジネスと経済の大学教員の資格を取得した。数学と統計のジャーナルから、RISK Magazineや専門家のハンドブックを含めたファイナンスと経済のジャーナルなどに至るまで、様々なフォーラムで論文を発表している。また、学会や専門家の会議でしばしば講演をしている
ワーグナー,クリストフ[ワーグナー,クリストフ][Wagner,Christoph]
Allianz Groupのリスクメソドロジーチームで働いている。主な職務は、信用リスクとオペレーショナルリスクのモデリング、証券化、代替リスク転移である。Allianzに勤める以前は、ドイツ銀行のリスクメソドロジーの部署に勤務していた。ミュンヘン工科大学で統計物理学の博士号を取得している。ドイツ銀行入行前は、博士課程修了後の研究者としてブリュッセルのCenter of Nonlinear Dynamics andComplex Systemsとミュンヘンのシーメンス研究所両方で数年を過ごした。リスクモデリングのほか、非線形ダイナミクスと確率過程についてもさまざまな文献を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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