出版社内容情報
懐かしいのに、まだ誰も見たことのない絵本画集。新鮮なキャラクター「みみお」が、五感を巡る冒険に。
内容説明
闇の中でナイフがキランと光る。柔らかくてまあるい小さなみみおは目覚め旅がはじまる…。顔のない表情で泣いて口のない言葉で唱う。みみお何処から来て何処へいくの?小さなみみおの遙かな冒険。
著者等紹介
鴻池朋子[コウノイケトモコ]
秋田県生まれ。1985年東京芸術大学絵画科日本画卒業後、幼児玩具やバービーハウス等のおもちゃの企画デザインを経て、しっぽや耳の生えた家具をつくり始める。’96年よりソフトスカルプチャー(柔らかい彫刻)、鉛筆アニメーションを発表し、近年はペインティングや映像をつくる現代美術家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
浅葱@
36
五感で感じとる。“みみお”がいる世界の感触、空気。その世界を味わった余韻。―ともしびをちりばめて 五感はいま役目を終え 常闇の横たわる彼方へと解き放たれた 世界はいつも密やかで素晴らしく謎に包まれている― 爽やかな感覚の余韻。2016/05/16
Roy
15
★★★★+ 目、鼻、耳、舌、皮膚を持たない毛糸玉のような化け物が、四季を辿って五感に目覚めるような話。物語はどうでもいいのだが、僕は澁澤ドラコニア「狐媚忌」でも使われていたこの鴻池朋子の絵が結構好きで、本来鉛筆画にはあまり興味がないけれど、どうしてもその鉛筆で仕上げられた正確な意外性に心奪われてしまう。鉛の色で描かれる毛糸玉に、柔軟剤を入れて洗ったかのような弾力性に富む軽やかさがある。多分良い匂いもする。2009/06/20
ゴロチビ
0
美術館の展示スペースにあったのを借りて読みました。かわいいみみおの不思議な冒険の物語。言葉の使い方が独特で、原始の世界が匂い立つような力強さを感じました。2016/08/22
Kazuya Takano
0
世界は密やかで すばらしく 謎につつまれている2013/08/26
健康ちゃん崩壊
0
『僕』は眠たい。出会いすぎてしまったから。『僕』は眠ることを許された。2013/04/11