出版社内容情報
《光吉夏弥・訳》
幻のベストセラー岩波版絵本ついに復刊!
あるところにかわいいくろいおとこの子がいました。
なまえをちびくろ・さんぼといいました…。
●出版社(瑞雲舎)より
本書は、わが国では1953年に岩波書店から発売され、1988年に絶版になるまで、日本中のこどもたちに親しまれていた絵本です。その後も復刊を望む声は多くありましたが、岩波書店はもちろん、どの出版社も、それに応えようとはしませんでした。
小社でも検討に検討を重ねた結果、その内容や文章表現に何らの差別は無いと判断し、復刊することにしました。
※とらとバターの話のみ収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
387
あまりにも懐かしい1冊。自分が子供の頃読んだ記憶がある。今にして思うと3匹のトラがバターになってホットケーキを焼くのに使われてしまうとは、あまりにも荒唐無稽だが、そのユニークさが面白い。まさに喰らうモノが食われてしまったというお話。2019/05/03
kaizen@名古屋de朝活読書会
211
絶版になった理由がいま一歩よくわかりませんでした。 誰が、どういう理由で絶版にしたのかわかりまんでした。 今回、復刊したのはよいことだと思います。 小さい子供が読む本は、親も一緒に読んで、お互いに感想を述べあうことが大事なのではないでしょうか。 この本をそういう風に、子供と一緒に読んで、出た意見を上げていただけると嬉しいです。絵フランク・ドビアス,訳:光吉 夏弥 2012/05/06
やすらぎ
196
物語に不思議さがあるから、時代の流れに翻弄されたのでしょうか…。初めて読みました。純粋な子どもたちは、トラさんが次から次に出てきて、一つずつおめかしして、これでジャングルで一番になれる!みんな目立ちたいのかな。なんか尻尾加えて回ってるよ。溶けちゃったの?何でホットケーキを食べてるの?すごい枚数食べてるね。私も沢山食べたいな。…そんな感じがします。初見では特に差別的でもなく、見る側の問題でしょうか。絵本を嫌な先入観をもって読むのは初めてですが、何かスッキリしないものが心に残ります。一番になる争いは苦手です。2021/05/05
真香@ゆるゆるペース
152
図書館本。子供の頃、確かに読んだはずなのにどんな話だったか全然覚えていなくて、もう一度読んでみたくなり、図書館で借りる。主人公のさんぼの勇気も見逃せないポイントの一つではあるのだけど、やはりこの物語の山場の、トラがぐるぐる回ってバターになってしまうっていうのが、何ともシュールで強烈に印象に残る。イラストの配色がビビッドで綺麗なので、眺めているだけでも楽しい一冊。以前、差別問題だかで絶版になってしまっていたようだけど、紆余曲折ありながらも復刊して何より。読み終わったあと、ホットケーキが食べたくなった(笑)2021/05/20
馨
134
小さい頃に読んだことがあるけれどほとんど覚えていませんでした。まず、さんぼは何をしにジャングルに入ったのか(笑)。靴をもらったトラが耳に履くのが何とも滑稽な絵で可愛かったです。トラのバター、全部ホットケーキにしてしまうのは何か勿体ないなと思いました。2021/03/28