内容説明
パリ・オートクチュールは、一世紀半にわたり世界中の服装に影響をあたえてきた。その結果、世界各地の民族衣装をほぼ消滅させたのである。一方、既製服産業は「大量生産・大量消費」のもとに、衣服の生産・消費のあり方を根本的に変えてしまった。この力の前に、デザインそのものも変容してしまったのである。前者は、自由と平等を理念とした「フランス革命」のうえに、後者は、科学技術の発達を促す「イギリス産業革命」のうえに成立した。二〇世紀のファッション・デザインの歴史は、この二つを縦糸と緯糸として織りなされてきたといえるだろう。以上のような理由から、本書では二〇世紀ファッション・デザイン史としながらも、序章と1章をさいて一九世紀ファッションについて言及している。
目次
序章 黎明期(18世紀末‐19世紀半ば)
第1章 第二帝政期から世紀末へ(一八五二‐一八九〇年代)
第2章 ベル・エポックと衣服革命(一八九〇‐一九一四)
第3章 狂乱の時代(一九一九‐一九二九)
第4章 不況の三〇年代(一九三〇‐一九三九)
第5章 戦後ファッションとディオール(一九四七‐一九五七)
第6章 ファッションの大衆化(一九五〇年代‐一九七〇年代)
終章 未来へ向けて
著者等紹介
常見美紀子[ツネミミキコ]
香川県生まれ。筑波大学大学院(芸術研究科デザイン専攻)修了。レナウン株式会社デザイナー、東京家政大学講師を経て、現在、京都女子大学家政学部生活造形学科助教授。共著に『高等学校用 服飾デザイン』(石山彰、能沢慧子ほか)実教出版1995年(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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