感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ペグ
86
憧れのロマ暮らし。ヴァイオリン弾き。アンダンテ カンタービレ!弾きこなすことが出来ない時、カワカマス君の一言。アバンギャルトなんだって!他に友達も出来て、少し賑やかになって。サモワールから熱々の蒸気が。毎月一冊ずつ読んでいこう!モノトーンの絵にわたしは勝手に頭の中で色を塗る。2022/12/16
mocha
86
長い冬、雪に閉ざされた粗末な小屋に独り。そんな時音楽はどれほど慰めになるだろう。春の歓びを高らかに奏でたくなることだろう。寡黙なカワメンタイが、人が(魚が)変わったようにヴィオラを弾く。朴訥なリスも始終忙しい野ネズミも、言葉にならない思いをたくさん抱えて生きている。草原の風景を絵のように美しく描きながら、心情は説明しない。だからこのシリーズが好きなんだと思う。言葉より、物哀しいヴァイオリンの音色が印象的だった。2020/02/22
ゆーかり
16
ロシアのネコ、ヤンのシリーズ。「占いウサギ」よりもファンタジック。季節は移り変わり、草原で、唐檜の森で、静かに佇むヤン。“しばらくの間、草原が金色に包まれる日々を過ごした” “頰にあたる風は冷たく、眠っていた枯草は身を起こし、その風に揺れていた” 。全体を通して漂う物哀しさ。“きっと今夜は、数え切れないくらい星が散らばりますよ” そんなシーンに居合わせてみたい。2017/09/26
belle
5
何とヴァイオリンを抱えてカワカマス君が久しぶりに現れた。ギィーコ、ギーギーのアヴァンギャルド。そのうちにノクターンやアンダンテ・カンタービレに。そしていつしかヴィオラのカワメンタイ君と力強くジプシー音楽を奏でるようになり…。猫のヤンと大きな2匹の魚。森のリスや野ネズミ。彼らとしばし隣り合わせな感覚で読み終える。草原の風や雨も近しい存在になった。これからの季節に私もペーチカ欲しいな。でも赤い炎が消えると、哀しい春がやって来るのだろうか。2017/11/22
驟
0
楽器を奏でる魚たちは、厳しい時代に自分たちの表現を奪われた作家の暗喩にも思える、読後にふと物悲しさを覚える作品。ヴァイオリンとヴィオラの性格の違いまでキャラクターに表れていて面白かった。2011/04/20