内容説明
歴史・経済・文学などの学問分野をこえて学際的に「近代」を考究してきた熊本近代史研究会は創立50周年を迎えた。歴史観や分析方法の違いにとらわれることなく報告・論議しあう自由な学風のなかで生まれた視野の広い実証的論文集。第六師団の歴史そのものに焦点を当てた研究と、地域社会との関わりを重視した研究、それに南京戦での捕虜虐殺に言及している資料により多角的に構成した。
目次
第六師団の歴史と地域社会―熊本近代史研究会共同研究「第六師団の総合的研究」によせて
軍都熊本の成立
済南事件と第六師団
第六師団と鹿児島県の郷土部隊―中国・湖北省、江西省『警備地区』での行動
南京事件と第六師団
第六師団の終焉
「菊池南朝史観」の形成と「菊池精神」の戦時利用
大矢野原演習場と地域民衆
昭和六年熊本の陸軍特別大演習
日中戦争初期の病院船について―従軍看護婦猪熊トシの日誌を中心に
愛国婦人会熊本県支部にみる総力戦下の女性統合
第六師団と軍事郵便について
-
- 洋書
- Saturnalia